富山の磐座


雄山神社・祈願殿おやまじんじゃ・きがんでん
富山県中新川郡立山町芦峅寺2番地


■岩塊の上に建つ立山若宮

立山信仰を代表する雄山神社だが、雄山山頂の 峰本社、芦峅寺の祈願殿、岩峅(いわくら)寺の 前立社壇の三社でもって雄山神社を構成する。 立山若宮は、祈願殿の境内にあり、露出した岩塊の 上に建っているため、「岩の宮」ともよばれている。 ただ、じかにではなく、岩塊をわずかに避けて社殿が建っ ている。岩塊を「神体」とする配慮なのだろう。 芦峅のクラ(峅)は、イワクラのクラ(座)にも 通じ、「神の降り立つ場所」の意とされるが、雄 山神社ゆかりの地域のみで使われる特殊な漢字で、 船峅・岩峅・芦峅など、わずか数例が知られてい るだけだ。そうしたことを考えると、若宮が鎮座 する岩塊が芦峅の始まりであり、「地主神」だっ たのではないかと思えてくる。
(『磐座百選』より一部抜粋)




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